2007年01月05日

自然な陣痛促進法

自然な陣痛促進法
それでも、お産が長引いてしまうことはあるんや。
今度はそねぇなとき、どうするかを考えましょ。
産婦はんが疲れてしまって、お産をする体力がねぇとき、陣痛は弱くなるんや。
疲れてしもたら、積極的に休んだり、リラックスすることをこころがけましょ。
がんばりきれる体力を維持するため、飲まず食わずはいけまへん。
口当たりのよいもの、ほしいものをちびっとでもええから喰いましょ。
水分補給も積極的にこころがけておくんなはれ。妊娠中控えとったケーキやジュースもおすすめや。

自然な陣痛促進法の工夫もしてみましょ。
まず重力は、お産の強い味方や。ベッドに横になっておらへんで、起きあがっておくんなはれ。
パートナーにつかまってスクワッティング(お相撲はんのそんきょの姿勢)や、立ちあがってみることをおすすめしまんねん。わいたちは全開大になっとる産婦はんと、早足の散歩に出かけることもあるんや。マンションの階段を上り下りすることもあるんや。歩いとる最中に陣痛が来やがったら、立ち止まって逃しまんねん。そりゃぁ??、そねぇなときはそばにいて、身体を支えてさしあげまんねん。
お風呂はエライ有効や。ぬる目でも熱目でも、気持ちがええと感じる温度のお風呂に、ゆっくりとつかっておくんなはれ。気にへぇったアロマ・オイルを一、二滴垂らすのも、ええ気持ちや。ラベンダーやらなんやらの香りがリラックスにはおすすめや。お風呂では陣痛の痛みが和らぎまんねんし、お風呂から上がった後に、陣痛が強くなることが多いのや。
マッサージも有効や。三陰交やらなんやらのつぼを押したり、アロマテラピー・マッサージをしたり、イトオ・テルミーをかけたりと、わいたちは産婦はんと相談しながら、ありとあらゆる工夫をしまんねん。試みて気持ちのええものが、その人に適したものや。皆はんもお試しおくんなはれ。

やむなく陣痛促進剤を使う場合
残念ながら、それでもなおわいたちも、やむなく陣痛促進剤の力を借りることもあるんや。
数えてみたら全体で約六%やった。理由はふたつや。
しとつはお産がどエライ長引いた場合で、たとえばそうだなぁ子宮口が全開大、 ゴチャゴチャゆうねぇ、要は一〇センチまでしとつのこらず開いたのち、なお一日以上経ったりした場合や。産科学の教科書には、全開大になってから、初産婦はんなら二時問、経産婦はんは一時間以内に生まれなければ、異常と書いてあるんや。けれども、この程度のことはどエライよくおこるさかいに、異常とはいえへんとわいは考えていまんねんわ。

子宮口が全開大になってしまえば、後は産道を下がって出て来るだけや。
出て来ねぇときは陣痛が弱いか、産道が固いか、狭いか、赤ちゃんがちびっと大き目か、せやなかったら回旋をちびっと間違えたかや。せやなかったら産道が固かったり狭かったりするってとき、無理やり強い陣痛で出て来ると、産道を大きく傷つけてしまうことになるんや。こねぇなとき自然のしくみは、陣痛を弱くしまんねん。ほんで、ゆっくりと柔らかく、赤ちゃんの頭で産道を伸ばし、傷つけへんようにするのや。
どうして産道が固かったり狭かったり、せやなかったら赤ちゃんが大きくなりすぎたりするかといえば、妊娠中の運動が足らなかったり、太りすぎて産道に脂肪がついたり、赤ちゃんに糖分がゆきすぎたりしたときや。やろから、身長が低い、身体が固い、年齢が高いやらなんやら、産婦はんのもともとの身体条件はあるんやが、それでも予防のコツは、やはり安産法につきていまんねんわ。
全開大後、時間がかかっても、赤ちゃんの心音がよければ、わいたちはいろいろな工夫をしながら待ちまんねん。けれども、さらにどエライ長引いて一日以上経ったりしたとき、産婦はんもパートナーもほとほと疲れ果ててしもたとき、あとちびっとのトコに頭があって、陣痛をちびっとだけ薬で強くすれば、確実に生まれると見込めるとき、産婦はんとよく話し合ったうえで、促進剤を使うことがあるんや。満を持して使うとき、陣痛促進剤は少量でも有効や。そこまでがんばったあとやので、産む人も敗北感やらなんやらとは無縁のようや。分娩が遷延していても、子宮口の開きがまだまだ、たとえばそうだなぁ五センチとか八センチちうときは、陣痛開始からすでに三日経っとるやらなんやら、相当に時間がかかっていても、促進剤の使用はためらいまんねんわ。なんでやねんなら、子宮口が固くて開かねぇのに、陣痛だけむやみに強めると、間に挟まった赤ちゃんが苦しくなってしまうことを恐れるからや。

こういったときは、実は陣痛が弱いのや。
ほんでこれまでお話ししたように、弱い陣痛しかおこりまへんのはそれなりの理由があって、自然の安全確保機構でもあるのや。ほんで、破水していなければ、産婦はんや家族とよくお話し合いをしながら、待つようにしまんねん。もちろん自然な陣痛促進法は、思いつく限り試みることは、いうまでもおまへん。

ちうわけで、第二の理由は破水や。
いったん破水してしまうと、赤ちゃんのいる羊水腔は、外界と交通しとるわけやろから、赤ちゃんに感染がおこってしまう危険が出て来まんねん。破水そのものが、感染のため卵膜が弱くなって、おこっとることもあるんや。
破水からお産が始まり、抗生物質やらなんやらで感染を防ぐ工夫をしながら二日、三日と待っていても、なお陣痛が来てくれへんときは困るんや。こういったとき、陣痛が未ねぇ遠因が、お産に対する緊張や不安や葛藤にあることも多いように思うで。

ほんで自然な陣痛誘発法を試みまんねん。
せやけどこのとき、お風呂はいけまへん。
感染の原因になるからや。運動不足のため、子宮口がお産に対する準備ができておらへんときも、破水はしても陣痛はなかなかやって来てくれまへん。やはり安産法が一番大切や。
感染して赤ちゃんのカタチが悪くなって帝王切開するちうわけにはいきまへんから、自然な誘発法がうまく行かねぇとき、慎重にタイミングを見計らって、陣痛誘発に踏み切るんや。このときも可能な限り少ねぇ量で試みまんねん。こいつぁ勤務時代に見聞、実行しとった量と比べ、どエライ少ねぇ量や。機が熟してから使うとき、陣痛促進剤がどエライよく効く薬であることを実感していまんねんわ。

ちうわけで、陣痛促進剤を使ったほうがええのは、まれなケースや。
上手に使うことにより、吸引分娩、鉗子分娩、帝王切開を避けることができると考えていまんねんわ。
けれど読者のヤツはそねぇなことを考える前に、どうか安産法を実行しておくんなはれ・・・



posted by kou at 14:19| 陣痛促進剤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月04日

陣痛促進剤の使用方法

陣痛促進剤の使用方法

陣痛が微弱だと判断されると、陣痛促進剤で陣痛を強めようちうことになるんや。
陣痛促進剤とは、子宮収縮剤や。
子宮を収縮させることによって、陣痛をおこしたり、強めたりする薬や。
陣痛促進剤にはプロスタグランディンちう薬と、オキシトシンちう薬があるんや。
プロスタグランディンには内服薬と、点滴で静脈内にちびっとずつ注入して使う注射薬の二種類があるんや。
オキシトシンは、もっぱら点滴で使いまんねんわ。
お産後の子宮がゆるんでおこる、弛緩出血を止めるために使うこともあるんや。

この二つの陣痛促進剤は、実は生体内でつくられとる子宮収縮ホルモンや。
自然の陣痛は、オノレの身体がつくるホルモンがおこしとるのや。
せやけど、このホルモンに対して、どねぇな妊娠週数の子宮も反応するかといえばそうではなく、お産の準備が整った子宮が反応するのや。
自然のしくみの巧みさや。

なお、プロスタグランディンとオキシトシンにはそれぞれ特徴があるんや。
プロスタグランディンには子宮口を柔らかくする作用があるんやが、子宮収縮を強める作用はちーとばかし気まぐれや。
陣痛はおこしまっけど、その陣痛は、強さや時間や間隔が不規則や。
それに対してオキシトシンは、規則的な陣痛をおこすことができまっけど、子宮口を柔らかくする作用はおまへん。

ほんで、子宮口があまり開いておらへんときにはプロスタグランディンを、開いてきたらオキシトシンを使うちう使い分けがされたりしまんねん。
いっぺんに使うと、陣痛が異常に強くなることがあり、危険や。

陣痛促進剤にまつわる事故は、マスコミによく取りあげられていまんねんわ。
「陣痛促進剤の被害を考える会」やらなんやらの活動に関する報道をご存じの方もいらっしゃるでっしゃろ。
この会の活動やらなんやらを通じ、促進剤の使用基準が改善された経緯もあるんや。

陣痛促進剤に関するマスコミ報道のためか、勤務医の頃、妊婦はんから促進剤に対する質問や、「使いまへんで」ちう意見をしばしば受けたんや。
マスコミ報道の結果、お産に対して意識が高まることはええことや。
そりゃぁ??、あまりにも悲惨な事例があることも事実や。
けれど、極端な事例の報道のため、分娩と薬剤に対する恐怖、産科医療に対する不信が、必要以上にあおられとる側面もあるかもしれまへん。
また、「陣痛促進剤の被害を考える会」が出版なさっとる本には、薬の安全な使用法を求めた結果、陣痛促進剤は分娩監視装置を装着して使ってもらいましょとすすめていまんねんわ。
けれども、ほならあらかじめ陣痛促進剤の使用を想定、肯定しとることになってしまい、わいはそういった方向性も残念や。
陣痛促進剤はきわめてよく効く薬や。
ゴチャゴチャゆうねぇ、要は陣痛促進剤は使い方を誤れば、エライ怖い薬や。
やろから、まず基本は陣痛促進剤を使いまへんことや。
やろから、どのように使ってもらうかを知るよりも、まず、陣痛促進剤を使いまへんでお産することを考えましょ。
posted by kou at 14:19| 陣痛促進剤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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